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東寺界隈のこと(前編)(2016年7月-1)

弘法大師が祭られている東寺のことはどなたでもご存知でしょう。テレビで京都の紹介風景の代表として五重塔がおなじみですね。またここは毎月大師の命日21日には関西一の縁日で、数えたことはないがその界隈を含めると千店近い露店が出ることでも有名です。

私の家は東寺から自転車で約15分と近いので時間が合えばよほどの悪天候でもない限りカメラを持ってでかけます。弘法さんの縁日にはいつも露店めぐりをすることにしている決まった店がありますが、今回はそれとは別の東寺東門の横にある店のことについて書いてみます。

とはいっても縁日の露店めぐりのついでに気が向いたら立ち寄る程度ですが、変わっているのです。まずこの店は何かといいますと全国の郷土玩具を所狭しと並べている点がひとつ。次に店主「写真写り」がいいのですが、さっぱり商売っ気が感じられない点です。

東寺の露店 まずは店主と店内の様子をご覧いただきましょう。(左図)
郷土玩具といっても京都伏見人形に代表される土人形や雛人形、張り子の虎、赤べこなどの人形類が主です。この写真は昨年NHK京都で募集した「さいはっけん古都物語」で 採用されたもので、写真撮影に当たって応募の旨伝えて了解を得ています。

話を店に戻します。人物中心の写真で店の様子が分かりにくいかもしれませんが、とにかく棚にびっしりと人形が置かれている様子が見えます。店主に話を聞くと、ここは江戸末期から続いた酒屋だったそうだけど若いときに趣味で人形集めに走って以来気が付いたらこんな状態になってしまったと説明してくれました。全国を足で稼いで集めたそうで中には福島県の三春にある有名な「デコ屋敷」のものもありました。まさに私設ミュージアムそのものですがどれも売り物だそうです。不思議なのはいつ訪れても人形が売れている気配がないことです。「ミュージアムにしたら?」と聞きましたが、“もう年なのでこのままです”と話していました。彼一代で終わる店なのでしょうか。一見の価値があると思います、興味の湧いた方は店のあるうちに覗かれることをおすすめします。

弘法市でもう一軒いつも立ち寄り世間話をする店がありますが次回後編廻しとします。

2016年7月8日 By Kentsan

「東寺界隈のこと(後編)」もご覧ください

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